あなたには、あなたにしかできない、あなただけの役割があるはず
つらいときに支えとなるものが経営理念経営理念を深く、深く考えていくと、『経営の目的は何か?』『仕事とは何か?』『人生の目的は何か?』といった事柄に思いが至ります。「私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。もっとも根源的ともいえるその問いかけに、私はやはり真正面から、それは心を高めること、魂を磨くことにあると答えたいのです。
ですから、「この世へ何をしにきたのか」と問われたら、私は迷いもてらいもなく、生まれたときより少しでもましな人間になる、すなわちわずかなりとも美しく崇高な魂をもって死んでいくためだと答えます」
(稲盛和夫/『生き方』サンマーク出版)
「世間は道場である、人間錬成の道場である。私はそう思います」
(松下幸之助/『社長稼業』PHPビジネス新書)
「こんなに苦しい思いをしてまで、なぜ経営をしているのだろう?」
「なぜ、わたしだけがこんな目にあわなければいけないんだろう?」
そう思いたくなるような大変な出来事に出合ったときに、自分自身を支えるものが経営理念となります。経営をすればいいこともあれば、悪いこともあります。
とくに企業規模が大きくなればなるほど、いろいろなことが起こります。人が増えれば問題がある社員がいたり、不正が起こったり、裏切りがあったりもします。事故があったり、病気があったり、工場が火事になったりすることもあります。こんな不条理なことがあっていいものかと思えるような様々な 負の事象が起こったときに人生に対する確固たる信念があると、その出来事を乗り越えることができるのです 。