「自分とはいったい誰なのか?」を知るために自分の名前からもう一度考えてみる
始めに「名前」ありきあなたは自己紹介で何を言うでしょうか?一般的には、名前、生まれ育ち、出身、趣味、仕事、家族などかと思います。実はこれが大切なポイントとなるのです。
「あなたは誰か?」と問われると、人はまず、名前を名乗ります。わたしは坂上仁志(さかうえひとし)です。でも、これはただの呼び名でしかありません。
私は海外に行くと"JJ(ジェイジェイ)"と名乗っています。昔、海外に行ったときにあるきっかけで、"JJ"と名乗るようにしました。日本語で名前を発音して外人にはもわかりづらいけど、短い"JJ"なら覚えやすい、音がいい、"JJ"の"J"は"JAPN"の"J"とかいろいろあとづけで理由をつけています。
サッカー好きの人はご存じかもしれませんが、日本の代表監督にもなった「ジーコ」の本名は「アルトゥール・アントゥネス・コインブラ」です。「イチロー」の本名は「鈴木一郎」です。つまり、名前とはある意味、ただの記号でしかありません。あなたの名前ももちろん例外ではありません。
しかし、別の視点から見るとこの名前というのはとても重要です。なぜなら、生まれてから何度も繰り返し自分で言い、書き、人からも呼ばれるからです。「鈴木さ~ん!」と大きな声で街で呼ばれると、鈴木さんはきっと振り返ります。なぜなら、鈴木さんだからです。鈴木さんと何度も呼ばれ、自分を鈴木さんと思っているからです。自分を田中さんとは思っていません。当たり前です。自分で自分のことを鈴木さんだと思う。鈴木さんだと思っている。このことが重要なのです。あなたはあなたのことをどう思っているかということです。
人間の心理とは不思議なもので、たとえいま、仕事がなくても「無職です」といわずに「社長です」「社長です」「社長です」といい続けると、いつの間にか「社長」のようになってきます。「社長!」と呼ばれているうちに「社長」の気分になり、「社長」のような行動をとるものなのです。つまり、自分が自分をどう思うのか、どう呼ぶのか?ということがセルフイメージ(自己の概念)をつくり上げるのです。
同じように、人が自分をどう呼ぶのか?自分は何と呼ばれているのか?という環境がその人をつくり上げていきます。