社会観とは、社会全般に対する見方です。企業経営をすれば社会との関わりが出てきます。企業という顧客であったり、消費者という市場であったり、会社が存在する地域社会との関係が出てきたりします。不良品を世に出してしまったときに対応する「社会的使命観」もあれば、障害者雇用をする社会的使命観もあるでしょう。継続して企業を発展させるためには日本の経済の「未来観」を持つことも必要です。そして、世界に商品を販売しようとするならば販売先の国家に対する歴史や人種、経済などの「国家観」が必要です。その国家観の集積が「世界観」となるわけです。
たとえば、「中国や韓国はどういった歴史があるのか?」「どういう思想なのか?」「反日の国家と親日の国家は何が違うのか?」「一番ビジネスがしやすいのはどの国なのか?」といったことを調べ、理解し、自分なりに社会観を持って仕事をすすめてゆく必要があるということです。
「タイは親日で、人柄がいい、だからタイに一番初めに進出する、この事業がタイに進出すると、タイにこういった社会貢献ができる」という強い信念、理念があれば、経営が成功する可能性が高くなります。何も知らずに、思いや理念がなく、なんとなく進出するのとは結果が違ってきます。
こういった経営観、人生観、社会観という「思いの広さ」というヨコ軸と、「思いの強さ」というタテ軸で経営理念を見ることができます。より良い経営を目指すには、より広くより深い経営理念を持つことが求められます。