なにを作るとなると、はじめにお話したどれも経営理念と呼べるたくさんの言葉がありました。経営理念、社是、社訓、信条、モットー、スローガン、クレド、ウェイ、ミッション、ビジョン、バリュー、原理原則、哲学、基本方針、個別方針、創業の精神・・・などなど。ここの言葉選びは初めて経営理念をつくる方がとても悩むところでもあります。どれもいい気もするし、どれもよくない気もする・・・。人がたくさん集まれば、1日議論していられるのではないでしょうか?しかし、言葉の定義や考え方の違いだけに時間を使うのはちょっともったいない気がします。それよりも、経営理念の考え方そのものへ議論の時間を使ってもらいたいと思います。
しかし、どうしても大人数で話し始めると話がいろいろな方向に飛んでしまいます。
「信条とクレドは同じなのか?」
「クレドの方がかっこいいでしょ」
「クレドとウェイはどう違うんだ?」
「トヨタウェイとはいうが、トヨタクレドとは聞いたことないぞ」
「トヨタバリューってあるのか?」・・・・・
というように、ある人だけ盛り上がるか、イヤになっちゃうか・・・ではいけないのです。このあたりの言葉の選択は、社長がサッと決めてしまった方がいいでしょう。ある意味ではどの言葉も正しいのです。いったん、いちばん納得しやすいものから始めてみて途中で修正すればいいと思います。
「京セラフィロソフィ」という本があります。これを同じように「鈴木商事(自社の名前」フィロソフィ」として、自社の経営に対する哲学として箇条書きでまとめてゆくのも一つの方法です。つまり、はじめはどの言葉でもいいのです。作る過程が数か月あるのですから、その間に変えていけばいいのです。
例1 信条 信条を羅列する(クレドの方がカッコいいと思うならクレドにする)
例2 基本理念 1.2.3・・・・と考え方を箇条書きにする
例3 ミッション、ビジョン、バリュー(使命感、将来像、価値観の3つにまとめる)
例4 フィロソフィとして羅列する 大家族主義で経営するなど
例5 私たちが大切にする考え方 1.2.3・・・・(わかりやすい表現)
例6 我が社の哲学 例)京セラフィロソフィ =社名フィロソフィ(我が社の哲学、よりフィロソフィがカッコいい、納得がいくと思えばフィロソフィにする)