普通はあまり考えたこともないかと思います。そこで、英語で経営理念とはどう表現されているかを調べるとこう書いてあります。
経営理念 = management principle ; management philosophy
Management = 経営
Principle(プリンシプル) = 原理、原則、主義、根本方針
Philosophy(フィロソフィ) = 哲学、人生観
つまり、次のように理解できます。
経営理念 = management principle = 経営の原理原則、主義、根本方針
経営理念 = management philosophy = 経営哲学、経営観
以上をまとめると、こう書いたほうがわかりやすい気がします。
経営理念とは、「経営の原理原則」である、「経営哲学」である、「経営観」である。
「原理原則」を辞書で引くと、「原理も原則も、基本的な決まり・規則の意。重ねることでその意味を強調した言葉」とあります。「原理」は、基本法則、根本の決まり、道理。「原則」は、多くの場合に共通に適用される基本的な決まり、法則です。
「哲学」を辞書で引くと、「各人の経験に基づく人生観や世界観」「philosophyの訳語。ギリシャ語のphilosophiaに由来し、『sophia(智)をphilein(愛する)』という意。西周(にしあまね)が賢哲を愛し、希求する意味で「希哲学」の訳語を造語したが、のちに「哲学」に改めた」とあります。「哲学」という言葉はもともと日本語になく、philosophyという英語を西周氏が訳したものなのです。だから、「哲学」を「哲」と「学」に分けて漢字の意味で考えるのではなく、もともとの言葉、philosophyが意味する人生観や世界観というものの見方(観)と理解するのがしっくりくる感じです。